ごあいさつ

北海道ツーリズム大学学長 山岸宏
17年前の2001年、北海道ツーリズム大学が開校し、人と自然の関わり、食と農、地域の歴史・文化を学びながら、自分らしいライフスタイルを見出すため、受講生とスタッフが共に学び、人との語らいの中から自分らしい生き方を見つけ出し、実践を通して新しい人生を切り拓いていった受講生が生まれていきました。

北海道ツーリズム大学パート2では、日常の丁寧なくらしの中に根を下ろし、本当の豊かさを見つけ、それに向かって一歩踏み出す場にしていくことを目指しています。ドイツの文学者ミヒャエル・エンデが小説「モモ」の中にある時間ドロボーから「奪われた時間」を取り戻し、自分や家族、友人と共に過ごす時間を大切にし、自分の心に豊かに過ごした時間を貯金していく新しいライフスタイルについて共に考えていきます。足元の地域の何気ない“こと”や“もの”を大事にした暮らしの豊かさを通じ、農村の新たなビジネスチャンスまで考えていく場を目指しています。

北海道ツーリズム 大学 学長 山岸 宏


北海道ツーリズム協会 武田耕次
鹿追町のグリーンツーリズムは、北海道ツーリズム大学としての「学ぶ」という機能と同時に、実践という行動力の長い歴史があります。北海道ツーリズム大学が最も大事にしていたこと、それは「一歩踏む出す勇気」です。ツーリズム大学が2003年終了した後、鹿追町では学んだことを活かし、新たな事業を興してきました。1.然別湖グレートフィッシング事業…ミヤベイワナ(絶滅危惧種)の保護と活用を両立させ新たな観光資源に。2.農業求人事業…Webサイトで地域農業者の求人を事業化。3.放牧養豚と加工事業…農業残渣をエサに豚を育て、加工事業会社を設立。4.高齢者への弁当宅配を事業化…中高年助成の働く場を作り高齢社会を支えると共に、地域内の需用を拡大。5.農泊をビジネスに…廃屋を改築し、トマルカフェ鹿追としてオープン。一般社団法人化し農泊を地域のビジネスにし自立を目指しています。

北海道ツーリズム大学は地域の「やる気・元気」を引き出し、再発見しながら新たな事業に繋げる場です。

北海道ツーリズム協会 理事長 武田 耕次